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遺言書を作成しないといけない人とは?

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【黒川会計】『遺言書を必ず作成しなければいけない人とは?』
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いつも大変お世話になっております。Support黒川会計です。

先日、あるお客様から手紙が届いたので読んで説明をしてもらいたい!と言われ訪問をしてみると:::

「○○の相続が発生して法定相続人に当たるため遺産分割の件でご連絡が欲しい!」という内容でした。法定相続分はなんとっ#【48分の1】で、その方はおじさんの関係なので、甥や姪に法定相続分がおよんできたということとなります。
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そこで、今回は絶対に遺言書を作成しておいた方がいい人という内容をご紹介させていただきます。
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│●遺言書を作成しておいたほうがいい場合
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遺言書とは、家族に対する最後の手紙です。これは、財産の分配に関する置手紙ですから、遺言書が出てきた場合には上記の順位は無視されて、基本的には遺言書が優先されることとなります。(ここでは、遺留分や寄与分の説明は省略させて頂きます。)ですから、「これから家族で財産をこうして分けてくれ!」
 といった財産分配用のお手紙だとお考えください。

例えば、配偶者、子、親がいない場合には兄弟に相続をする権利が生じます。この場合、兄弟がもしも亡くなっていると兄弟の子に相続権がわたりますが、もしも生前、この遠い人達に渡さずにもっと身近な人(例えば内縁の妻)に財産を相続させることを考えた場合には、やはり生前に【遺言書】の作成をお勧めいたします。(この場合、遺留分という問題もありますが、今回は説明を省略させていただきます。)

 または、生前に贈与を繰り返すことで、自分自身の意思を、生前贈与という形で死後に法律で守られている人以外の人に反映させることも可能となります。


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│● 遺言を作成すべき具体的なケースとは
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 それでは、遺言が必ず必要というわけではありませんが、次のような特有な事情がある場合には、遺言は作成をお勧めいたします。最も必要性が高いのは、次に挙げるような特殊な家族関係にある場合です。

@夫婦間に子がいないとき
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 この場合に例えば夫が死亡すれば、妻は日頃から疎遠にしていた夫の兄弟姉妹と遺産分割の折衝を行い、判をもらうという辛い立場を強いられます。このようなケースでは、「配偶者にすべてを相続させる!」の遺言があれば一件落着となります。兄弟姉妹には遺留分が(遺言で妻に全額と 書かれていたら、相続権を請求出来ない)“ない”からです。

A婚姻届を出していないが事実上の夫婦
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 これを内縁関係(お妾さんとは関係のない話です)といいますが、戸籍上は他人です。したがって、相手に財産を残したいなら遺言は必ず必要となります。

B義理の親子関係
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 嫁ぎ先で夫の親と同居していたところ、子ができないうちに夫が死亡し、その後も高齢の親を扶けつつ同居を続けているというようなケースがあります。この場合も遺言が必要です。義親が死亡すれば、相続人ではないこの嫁は、遺産に無縁な存在として放り出されかねないからです。ですから、遺言を書いて財産の分配を受けられるようにしてあげるのです。

C事業を特定の者に継承させる場合
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 事業関連財産(法人形態の場合はその株式)は、たとえそれが遺産の大半であっても承継者に相続させなければなりません。これを均分相続などと主張されないためのものです。平成17年の若貴問題では、事業を承継しない兄・元若乃花による相続放棄で事なきを得ました。このような骨肉の争いにならないためにも、事業を継ぐものにはきちんとした遺言が必要となりま す。

Dその他、遺言書を作成しておいたほうがよいケース
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・ 法定相続人がいない場合
・ 推定相続人に行方不明者がいる場合
・ 離婚や再婚を繰り返すなど、親族関係が複雑な場合
・ 相応の資産家が高齢になってから再婚する場合
・ 親の介護が複雑にからむ場合
・ 重大な障害を有する子がいる場合
・ 家族内部に深刻な対立や揉め事がある場合

 ここに挙げた例にあてはまる場合には、ぜひ遺言書を作成すべきです。そしてその遺言は公正証書にすることで、第三者にも立ち会ってもらえ、また遺言執行にあたり、確実なものになりますので、お勧めをします。なお、公正証書での遺言の場合には、相続人で ない第三者の立会いが二名必要となります。


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│● 自筆証書遺言を作成での注意点
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本来であれば、公証人役場で利害関係の無い2人の立会人のもとで公正証書遺言を作成することとおすすめいたしますが、どうしても面倒でだめだ!という場合に自分で遺言書を作成して保存する方法もございますが、その注意点をご紹介させていただきます。

1 きちんと【作成日の日付を書く】ようにしてください。
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⇒例えば日付のスタンプや印鑑等も無効となります。

⇒また、例えば2017年の誕生日とか、2017年1月吉日など書く場合がありますが作成日が特定等できない表現は無効となってしまいます。


2 遺言の内容、日付、遺言者の署名を全て【自書】します。
(手書きで作成をするということです。)
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⇒鉛筆や最近のボールペンでも消せるタイプのものは避けてください。
⇒パソコンやスマホで作成したものは無効となります。
⇒配偶者等の他人に代筆してもらったものも無効となります。
⇒携帯への音声録音やビデオカメラの映像での遺言は無効となります。

 
3 きちんと署名で押印してください。
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⇒税金のくろちゃんなどといったペンネームは利用せず戸籍通りのフルネームで書くようにしてください。
⇒認め印でも問題はありませんが、念のため実印でお願いします。


4 加除訂正は決められ方式に従ってお願いします。
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⇒ 原則として、訂正や追加がある場合は全て書き直しをしたほうがいいと思います。しかし、書き間違いの訂正や追加する場合は法律が定めた方式があり、守らないと無効なってしまいます。

5 その他の注意点
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⇒預貯金は【通帳の一ページ目に記載のある】金融機関の支店名、預金の種類や口座番号まで記載してください。(ただし、その当時の預金の預け入れ残高の記載は要りません。)

⇒不動産は住所や面積などは、法務局で登記簿謄本を取得して【登記簿謄本通り】に正確に記載してください。例えば土地であれば所在地、地目、地籍、地番などまで詳細に記載することとなります。(ただし、固定資産税評価額等の記載は要りません。)

6 そして最後に、保存方法としては封筒に入れて封印しておく。
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⇒保存方法に法的な決まりはありませんが改ざんのリスクを避ける為に自筆証書遺言書は封筒に封印して保存しましょう。

そして、確実に遺族が発見できるような場所や貸金庫などの安全な場所に保管をして、のり付けされた部分に【家庭裁判所の検認手続が必要】と大きく記載して、見つけた人が勝手に中を開けないようにしておきましょう。

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自筆証書遺言の場合は、相続人の一人が見つけて勝手に中身を開くと無効となってしまいますので、くれぐれもご注意してください。
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│●作成する場合の留意点「相続人を泣かせることも! 」
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それでも「書きたい」という場合もありましょう。そこで先の「作成すべきケース」を含め、遺言書作成の留意点を述べてみます。

 遺言書を要するときの背景事情にはさまざまなものがあります。したがって、まずはこれがそうした背景事情を考えた上でのものであることを、相続人全員に十分に納得してもらう必要があります。

 さらにここでは事情の合理性についての納得のみならず、感情面での賛同も得たいものです。「オヤジは皆のことをここまで考えていてくれたのか!」などと、相続人を感動させ、皆をホロッとさせる・泣かせるようなものとするのもいいと感じます。

 そして、なぜこのような分割をしたのかに関して、自身の心情を相続人の心に響くように記すのです。なので、多少の作文となることもいいと思います。


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│●最後に…
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子供がいなくて、相続が発生したら残された奥様に全財産が相続されるものと思いがちですが、民法という法律は無情にも遺言が無い場合には、兄弟(兄弟がすでに亡くなっている場合には、甥や姪)へ4分の1の相続分が発生してしまいます。

ですから、遺言で100%配偶者に遺産がわたるように備えておきましょう!

『遺言書を必ず作成しなければいけない人とは?』 でした。

なお、些細なご不明な点でも、お気軽にお問合せ下さい。
では、お仕事頑張って下さい。

Support黒川会計